推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
━━Ⅱ━━
「そうだったのか……。先生との関係を勘違いした上、部屋に入るのを目撃したから……。薄暗い大階段付近で揉み合いになって、刺した……」
事件をまとめる浮夫に、匠は「そうなるね」とうなずく。
「お姉ちゃんが、引っ掻いた爪が証拠になると思って握ったから、手首も切れるおっきな包丁を探した。でもなかったから、仕方なく油とジッポを持って戻った。身体とか階段にかけて燃やして、メモ紙もまとめて消しそうとしてね」
だけど、と匠はダメ押しする。
「いきなりおばさんが部屋から出てきたから、途中でやめた。だから、あんなに油まみれだった……だよね?」