推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「デリカシーがないと思った途端これだもんなあ。やっぱり君って可愛いっ!」
「…………?」
まるで要領を得ない匠だったが、ともあれ姫子が喜んでいるならと、つられて顔が綻んだ。
「さて。じゃあお姉さんはちょっと行ってくるね」
匠を解放してくれた姫子が、バッグを漁りながら歩き出す。
「ふう。やれやれだ……」
ため息をついて、乱れたシャツを伸ばしていると、
「あっ。アレって」
匠は、ゆっくりと転がっていく小さな筒状のものに気づいた。