推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】


「匠……」



「問題C出してくれる約束……守ってくれてありがとうって。世界一面白い問題……ありがとうって。ずっと付き合ってくれて……ありがとうって」



鼻を啜っても啜っても治まらず、喋るたび咳に似た熱い息が声に混ざる。



「メモ紙見たとき一回逃げて……ごめんなさいって。すぐに解けなくて……ごめんなさいって。あと――」



「もういいっ!もういいから……!連れてくから!」



身体が急に締め付けられた。


嗅ぎ慣れた匂いは、母親の真紀子のものだった。

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