推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
想像に難くない。
間違いなく、いつものように頬を両手で挟み、「正解」と微笑みを注いで教えてくれたはずだ。
「この問題のヒメちゃんは自分で、仲良くなりたいのは匠くんなんだよ」と。
――あ~あ。言ってやれなかったなあ……。
考えればすぐざわつき痒くなる頬を指でかきながら、匠は涙をせき止めた。
もしも、姫子がそう言ってきたなら、こう返していただろう。
「魔法なんて唱えてもらわなくても、ボクはそのつもりだよ」と――。