推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
ひったくりかと身構えて振り向くと、そこにはトレンチコートを着て身を縮ませる20代後半程度のショートカットの女性と、自分と同じ高校の制服を着た、こちらはロングの髪をポニーテールにしている女子が立っていた。
20代後半の女性のコートの内側からは、スーツがちらりと見える。
頬が赤くなっていて、相当寒そうだ。
「う、うわぁ……美男子ぃ……」
「お、お姉ちゃん。口、開いてるし!」
「……なんか用ですか?」
逆ナンパかと眉をひそめると、お姉ちゃんと呼ばれた女性は「あっ!」と我に返ったように首を振った。