推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
まくし立てる姉に圧倒されたのか、ユウと呼ばれた妹はうなずいた。
「よかったなあ~っ!こんなイケ……いやいや、素敵な男子君にエスコートされるなんて、ツイてるかも。あっ、君、名前は?」
勝手に話を進める間延びした声からして、姉のほうはフォーマルな格好と違い、随分カジュアルで思い込みの激しい性格なのだろう。
第一、名乗るならまず自分からだろうと少々呆れながらも、仕方なく自己紹介をした。
「はい。桜庭匠と言います――」