推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「喫茶店連れてけって頼んだのはそっちだよね?だったら、俺より先に名乗るのが礼儀だと思うけど?そっちのほうが、今のところよっぽど怪しいんだけど」
これ以上ない正論。
ぐうの音も出なかったようで、ふたりは慌てたように「あの!」と自己紹介を始めた。
しかし。
「ワタシはさっき、君が当てたように刑事よ。こういうものです」
言いながら、姉が警察手帳を開いて見せる。
――ドクン!
名前の欄に視線を向けた匠の胸が、なんとも表現できない気持ちとともに、一回鳴った。