推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「ううん……平仮名と片仮名だね」
パッと見た感じで、匠は真ん中の「にがイ」が言葉になっているのが気になった。
だが、最初の「エはし」は言葉に意味をなしていない。
「これが解けたら、ジュース持ってきてあげるね」
姫子はそう言って、カップのラテを喉にこくりと通す。
動けない今の匠にとっては、ちょうど喉も渇いたところで、願ってもない褒美なのだが。
「なんか、物で釣られてるような……」
「気のせいよ、気のせい」
「ア・ヤ・シ・イ……」
目を細めて、疑いをありったけ注ぎ込んだ光線を発する。