推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「でも食堂って2階になさそうだし、辛いなあ」
「大丈夫よ。持ってきてもらうから。一緒に食べよ?」
どこまでも優しい姫子に感心していると、後ろから「お怪我の具合はいかがですか?」という声がした。
「…………?」
「あっ、香苗さん」
香苗さんと呼ばれたのは、先ほど姫子と洋館に入ってきた、30代後半の主婦という雰囲気の女性だった。
「知り合いなの?」
匠がたずねると、姫子が「バス停で知り合って、一緒に雑談しながら歩いてきたのよ」と教えてくれた。