推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
姫子は嬉々とした表情で、矢継ぎ早に畳みかける。
黒髪の女性――田中は髪をかきあげながら、目を泳がせた。
どうやら本当に人見知りらしい。
「こ、高2で、す……」
「お!後輩かぁ。で、あなたは秋さんの作品のどれが好き?」
しつこく姫子が質問を追加してきたからか、田中は「えっ」と瞠目した。
そして、やはり例によって目をひとしきり泳がせていると、通路から見える客室がガチャリと開いた。