推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「ん?なんだって?」
パッと指を離す姫子に、繰り返す元気もなくなった匠は「なんでもないよ」とため息をついた。
彼女の悪癖なのだと、この1泊2日の間はあきらめるしかないのかもしれない。
「それはそうと、坊主」
匠のため息をが空気に溶けたとき、宗がふと声をかけた。
「ん?何?」
宗は、痛そうに曲げている右足へと視線を落としながら、ぽつりとつぶやく。
「運がいいな」