推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「謎が多くて。さすが、ひと晩かけて推理する時間が設けられてるだけはありますよ」
「そんなにですか~!」
「そんなになのよ~!」
盛り上がるふたりとは対照的に、匠は仏頂面だった。
ひと晩かけて推理するほどの謎なら、姫子の迷宮問題だって負けてはいないのに。
参加できなかった悔しさやら、迷宮問題を突き返された悲しさやら、あらゆることが複雑に混ざって、心に妙な苦みが広がる。
不貞腐れた匠は、布団を頭からかぶった。