推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
――何があったんだろう……。
不安を募らせるかのように、雷が低く唸る。
風も強まっていて、吹きつけるたびに窓ガラスを激しく揺さぶる。
『さ……さえ……っ!!』
一瞬、真紀子の叫び声がした(正確には、叫びかけてやめたという印象だった)。
『誰が……こんなこと……』
黒髪の田中が震える声でつぶやいている。
『ワ……ワタシがきたときには……もう……』
主婦風の香苗が、半分泣き声気味に言った。
ドスンと物音がしたのは、彼女が床にへたり込んだからだろうか。