推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
その他のメンバーは、真紀子、匠、黒髪の田中が並んで座り、向かいに香苗、空白の席、浮夫の順で並んでいる。
高い椅子に右足を浮かせて無事座れた匠は、正面の空いた椅子の柄あたりを虚ろに眺めていた。
「皆さんご存じの通り、亡くなったのは佐伯姫子さん。謎解きの集いに一般応募できてくれた、芸能人の方です。それで……僕が倒れている彼女を見た限りでは、他殺かもしれない――」
「他殺!?誰かに殺されたってことですか?」
香苗が悲鳴交じりの声をあげた。
「うつ伏せだった彼女の腹部から出血があり、少し持ち上げてみると刺し傷がありました。近くに包丁が落ちていたので、それで刺されたのかと――」