推理はラテを飲みながら#00-全ケータイ小説読者への挑戦状-【完】
「……え?あ……うん。担当の田中浮夫(たなかうきお)です。うちの先生と同じ苗字だけど、親戚じゃあないんだ。たまたま同じなだけでね」
「ふうん」
それにしても、と田中――浮夫は話題を変えた。
「匠くんは、洞察力が凄いんだね。将来はいいミステリー作家になれるかも」
ははは、と快活に笑う彼に、匠はぶんぶんと首を振った。
「ならないよ。ボクには大事な夢があるんだもん」