狼少女
第一章 ◆狼少女◇
「行って来ます…」
今日も朝が来た…
私は真っ赤なランドセルを背負い、玄関をでる。
「ちょっと、千尋! 朝ご飯はぁ~?」
お母さんがおたまを片手にこっちにくる。
「…いらない…。」
私は、ちらっと寂しそうなお母さんを見て、歩き出した。
「今日、雨降るわよ!! …ちょっ…千尋聞いてんの~っ!!!!」
遠ざかった私にお母さんは叫ぶが、そのまま無視して学校へいった。
この…ささいな出来事が私の運命を変えたんだ…