未来へ

告白

あの出来事からすでに1週間がたっていた。

英語のプリントは先生になくしたと言って新しいものをもらった。

今日はその英語のある日。


特別教室棟に行くのはなんとなく気が重かった。

「最近、柚菜元気ないね。なんかあったの?」

あのときの事は紗英にも言ってない。

誰にも悟られないようになるべく普通に生活していた。

あれは事故。何もなかったと自分に言い聞かせて。

「なんにもないよー。元気だよ。」

私は笑顔を作って紗英に答える。

今は特別教室への移動中。

紗英も私と同じ英語の授業を選択していた。

私たち1年生の教室から特別教室棟に行くには、2年生の教室の前の階段を通ることになる。

ちょうどその階段にさしかかった時だった。

「あっ、桜井先輩だっ!柚菜も知ってるでしょ?超イケメンですごい頭もいいんだって。」

紗英が指す方向を見た私は息を飲んだ。
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