未来へ
あれが桜井浩人。

あの時の・・・・・。

一瞬、あの時の甘い刺激が頭をよぎった。

しかし、頭を振ってそれを振り払う。


ふと、目を上げると少し遠くで桜井浩人がこっちを見て唇の端をあげた。

「ねえ、今、桜井先輩こっち見て笑ったよね?私の事気に入ってくれたとか?」

お気楽な紗英を横目に、私の背中にはゾクッと悪寒が走った。
< 15 / 115 >

この作品をシェア

pagetop