未来へ
「沢木柚菜、元気だったか?」

「どうも。」

緊張してなんとなくぎこちなくぶっきらぼうな返事をしてしまう。

「彼氏できたんだな。」

「やっぱり遊園地のクマは先輩だったんですね。」

「ああ。土日限定でバイトしてたんだ。あのバイト大変だけど結構いい金になるんだ。」

「バイトばっかりしてるんですね。」

「一人暮らしはなかなか金がかかるんだ。」

「親が払ってるんじゃないんですか?」

「家賃だけはね。でも、生活費は自分持ち。けっこう苦労してんだぜ。これでも。」

「ふーん、遊んでばっかりじゃないんですね。」

「オレ、おまえが思ってるほど遊び人じゃないよ。」

「そうかな?だって、いろんな女の人と・・・・・・。」

「それは、向こうが勝手に寄ってくるんだよ。抱いてっていわれて断る理由もないしな。」

「へー。」

「なんだよ、その目。おまえだってその一人だろ?」

「私がいつ抱いてなんて言いました?」

「あー、言ってなかったっけ?」

「言ってませんっ!」

「そういえば、火傷、大丈夫だった?」

「はい。なんともないです。」

「よかった。責任とらされるんじゃないかと思った。」

「そんなことしませんよ。」

私は笑顔で答えた。
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