未来へ

バイト

季節は変わって冷たい風が体を刺すようになってきた。

私と修哉は休みを利用して映画を見に行き、帰りにラブホテルに行った。
最近の私たちのデートはどこかに行った後で修哉の家かラブホテルに行くことが多かった。

その日もホテルで愛を確かめあった。

ラブホテルを出るときに一組のカップルとすれ違った。

桜井先輩と知らない女の人。
女の人はずいぶん年上に見えた。

私はとっさに顔を隠すため下を向いたがたぶん気づかれていただろう。

先輩と女の人が私たちが出てきたばかりのホテルに入って行く後ろ姿を複雑な心境で眺めた。
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