未来へ
約束のバイトの日。

私と紗英は朝から遊園地の事務室にいた。

はじめてだったので他の人達より早い集合時間だった。

私たちの仕事は風船配り。
だけど、前に先輩がやっていたようなぬいぐるみを着るのではなく、白いミニスカートに白いダウンジャケットを渡された。

「ぬいぐるみは慣れた人じゃなきゃ難しいんだよ。」

アルバイト担当の職員が言う。

更衣室で着替えが終わると、他のバイトの人や職員が次々にやってきた。

その中にはやっぱり桜井先輩の姿があった。
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