未来へ
すでに周りは闇で包まれ凍てつくような寒さが体にしみる。

さっきまで瞬いていた星は雲に隠れてしまった。

私は先輩のアパートのドアの前に座り込み、なかなか帰ってこないこの部屋の住人を待った。

何時間待ったのだろう?体は冷え切っていたがなぜだか家に帰ろうという気にはなれなかった。

見上げると曇ったそらから白いものがヒラヒラと舞い落ちて来るのが見えた。

ホワイトクリスマス・・・・・。

今の私にはクリスマスは関係ないな。

ただ、先輩に会いたい。
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