未来へ
そうやって雪を見ながらさらに待っていると、階段を上がってくる足音が聞こえた。

顔を向けると会いたかった人の顔が見えた。

「何してんの?」

先輩の低い声が聞こえる。

笑顔で立ち上がろうとしたが、足に力が入らない。

「おいっ、大丈夫かっ?」

前にもこんな声を聞いたなぁと思いながら私は先輩の腕の中に倒れ込んだ。
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