ビューティーboys☆
「早く着替えろよ!」


愁が、部屋の端っこにある試着室を親指で指差した。


「あ、うん」


心が中に入ると、愁がピッタリとカーテンを閉めた。


「さっき麗と話したんだけどよ」


心に聞こえやすくするようにか、愁は少し声を張り上げた。


「今日は俺帰って、お前の体作りメニュー考えるわ!明日からそのメニューやってもらうからな!」


「分かった」


心はカッターシャツのボタンを留めながら答えた。


「じゃあなー。2人共頑張れよ」


「ありがとう。バイバーイ」


「Bye」


麗の透き通る声が心の耳に届く。


おそらく、B.Bの中で一番無口な彼。


愁が帰り、静寂がおとずれる。


本当はもう着替え終わったのだが、タイミングが掴めず出られないでいた。


そんな雰囲気を感じ取ったのか、麗が声をかけた。


「終わった?」


「うん…」


紺色のブレザーと灰色のズボンを、きっちり着た心がカーテンを開けた。


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