ビューティーboys☆
「うん」


麗は頭の中で一通りの文章を構成すると、唇を少しずつ動かした。


「ありきたりなことなんだ」


麗は昔のことをポツポツと話し始めた。


「物心がついた頃、俺は好奇な眼で見られていた」





幼稚園の俺には何がおかしいのか分からなくて


大人は「綺麗な眼ね」といい


同年代の子供達は「変な眼」


そう言った


子供の俺は大人なんかどうでもよくて


ただ友達が欲しかった


そして、アメリカ人の父の遺伝子を色濃く受け継いだ俺の髪は「金髪」だった


日本人と違う要素を持ち合わせすぎた俺の幼少時代は、何とも味気ないものだった


小学校に入学し、年月が流れると恋愛に目覚める年頃になった


周りは色恋に熱中し始める中、俺は特に興味を示さなかった


だが、そんな年齢になると、周りの眼が僅かに変わった


女子達が麗が飛びぬけて美形であることに気づき、ソワソワし始める


俺のモテ方は異常だった


手が当たった日には、その女子が一日中上機嫌であったのも何度も目にしたことがある


他の女子に自慢しているところとか


そうなると、俺の周りにハーレムができるのは時間の問題だった


虜にされる女子が増えれば増えるほど、男子の反感も増していく





誰かに好かれれば誰かに嫌われる













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