ビューティーboys☆
プリンスコンテスト
一難過ぎ去り、落ち着きを取り戻した学園は、一週間という月日が過ぎていた。


今日も平穏な時間が流れている。


生徒会室も例外ではなく、ただ彼方がいなくなったソファが、少し広さを感じさせた。


夕暮方、今後の流れを確認するミーティングが行われた。


彼方の指名で、友哉が臨時リーダーに抜擢されたのは彼方が入院してすぐのこと。


学級委員長も担っている彼は、統率力に長けていた。


「昨日、彼方と話し合った結果をプリントしてきました」


A型の友哉はワープロでまとめたそれを、ソファに座っているメンバーそれぞれに配布した。


「とりあえず、今考えるべきは来週行われるプリコンです」


友哉は視線を一瞬心に移した。


愁に渡されたトレーニング用紙通り、毎日体作りに励んでいる心は、徐々に筋肉がついてきている。


「今まで通り、トレーニングは続けてください」


「エントリーはもう始まってるんだろ?どんなやつが出るんだよ?」


「そこが問題なんです。実は水亀実(ミズカメマコト)が出るんですよね」


「「「あいつが!?」」」


心も水亀のことは知っていた。


前回の当選者だ。


B.Bによって手がけられた水亀は、現在人気上昇中のイケメンだ。


ベースと要領のよい彼は、ちょっとオシャレを学ばせるとすぐに、宝石としての輝きを見せ始めた。


少々野心家なところがあるが、性格も決して悪くない。


B.Bにとっては一番鍛え甲斐がなかった。

















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