もしも金曜日、雨が降ったら僕は死にます。【超短編】
証拠の無いイジメは、本当に厄介だと思う。
証拠が無いのを良いことに、僕が何を訴えても加害者達は言い逃れることが出来る。
きっと僕が死んだって、彼らは希望する大学や専門学校を受け、それぞれの道を歩むのだろう。
僕が死んだって、きっとこの世界は変わらないのだろう。
退屈な毎日。
低レベルな人間。
張り付いた笑顔。
見て見ぬフリをするその他大勢。
黒く、狭い世界。
嗚呼、もう耐えられない。
もう懲り懲りなんだ。
いつ死のう。
どうやって死のうか。
見せしめになるような死に方が良い。
やはり学校の屋上からの飛び降り自殺か。
そうと決まれば何だか気が楽だ。
…そうだ。
どうせなら雨の日にしよう。
僕の命日は金曜日。
天気、雨。