ナツメくんの人気者理論【完】



『ねぇ…キミも猫が好きなの?』


ゆったりとした優しい表情で女の子はオレに問い掛けてくる。





『いや、好きっていうか…さっき見たとき気になって…』




『そっか…だから汗だくなんだね?』



そう言って、女の子はポケットからハンカチを取出し、オレの額を拭いた。



ドキドキ、ドキドキ



その行動にオレの心臓が一層高鳴るのを感じた。




『え!?』




『汗…拭きなよ?風邪ひく』



『あ、ありがとう』







そう言いながら、オレはちらりと女の子を見つめた。




『猫…これからどうしよう…』




そう言って、心配そうにふさぎ込む女の子の表情に胸がしめつけられるような感覚に襲われる。





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