ナツメくんの人気者理論【完】
ナツメSIDE
『ナツメくん、おはよー』
今、挨拶をしてきたのが最近、付き合いはじめたばかりの彼女、朝比奈里緒。
『お、おはよう』
はっきり言って里緒は、モテる。
だから付き合いはじめてからも気が気でないのだ。
『朝比奈ちゃん、おはよう』
ほら、また男子が里緒に話し掛けている。
…そんなヤツに…笑顔とか見せんなよ
オレは、無性にイライラした。
『学校楽しい?』
気付けばなぜかそんなことを尋ねていた。
『うん!すっごく楽しいよ!』
『…そっか…』
わざと、元気がないフリをするオレに里緒は、心配そうな顔で近づいてくる。
そんなとこもかわいい。