ナツメくんの人気者理論【完】

『ほら、薫笑えよ〜？スマイル、スマイル』



雅也が私の頭を優しく撫でてきた。




ドキン



『も、もう…いきなり何すんのさ、髪の毛ぐちゃぐちゃになるじゃない！！』




『あはは、まぁ、まぁ』




…そんな笑顔見せないでよ…



私は、ふいっと、雅也から視線を外す。




私の前では、ニヤニヤ顔の美紀の姿が見えた。





…そう、私が他の男子に興味がない理由は、雅也が好きだからなのだ。







雅也とは、中学になって始めてあった。



しゃべったのは、ナツメがきっかけだった。