ナツメくんの人気者理論【完】
『泣くなよ』
雅也はそう言って、私の涙を指ですくいとる。
『雅也…大好き』
私は、そんな雅也に今度は自分から抱きついていた。
――――
『そ、その後はどうなったの?』
『さぁね〜、この続きは、里緒が例の作戦をナツメに実行してからということで!』
いかにも残念そうな里緒は、『えぇ〜!?』と、言って口を尖らせた。
私は、そんな里緒に柔らかい笑みを向けるのだった。
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私が雅也と付き合ってることは…まだ里緒には…ひみつ…。