ナツメくんの人気者理論【完】

*中学の同窓会


*中学の同窓会



――――




あのデートの日から1週間がすぎた頃、



『なぁ、里緒!オレらの中学の同窓会あるんだけど、一緒に行かないか?』



ナツメくんからそんなお誘いを受けた。




『え…でも…迷惑じゃない?それに、私、知ってる人いないし…』




『大丈夫、大丈夫。薫も一緒だし、なぁ、薫!』




『うんっ!里緒が来てくれたら私も嬉しい!』



いきなり出てきた薫ちゃんもそんなことを言ってくれる。




『それに、ナツメのそばには、里緒がいないと…ナツメ…とられちゃうかもよ?』




ひそっと、私に聞こえる声で薫ちゃんは、ささやく。




『い、行きます!』




私は、思わず、承諾してしまった。




『やった〜!じゃあ、ナツメ!里緒も参加ね〜!』



ふふっと意味深な笑みを浮かべながら言う薫ちゃん。




…もしかして…のせられた?



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