ナツメくんの人気者理論【完】
やっぱりという気持ちが私の心の中に渦巻いた。
…モヤモヤする
彩香さんとナツメくんのことを考えるだけでモヤモヤが大きくなる。
『薫ちゃん……私、イヤな子だ…』
ぽそりと呟いた言葉に薫ちゃんは怪訝な表情を見せた。
『私、彩香さんがナツメくんのこと…まだ好きかもしれないって……そう思うだけで、イヤな気持ちになる…』
『…里緒』
そんな私を薫ちゃんはぎゅっと抱き締めてくれた。
『大丈夫、あんたは、イヤな子なんかじゃないよ?それだけ、ナツメのことが好きっていう証拠!頑張れ!応援してるから』
『うん、ありがとう…薫ちゃん』
薫ちゃん、本当にありがとう…