ナツメくんの人気者理論【完】
『そうか、そうか!ま、頑張んなよ!!とりあえず、応援くらいはしてあげるよ』
笑いをこらえながらそういう私を怪訝そうな表情でナツメは見つめていた。
そして、何か口を開いて言葉を発しようとしたその時、
『綾人くん、薫ちゃん、おはよ』
私がちらりと後ろを振り向くと、
そこにはクラスメートの川崎彩香の姿があった。
『あれ?彩香じゃん、おはよ』
『おはよ』
私とナツメはそう言いながら、微笑んだ。
『…2人は仲いいよね…もしかして付き合ってたりする?』
は?いきなり何を…?
『オレと薫がないない!?冗談キツいぜ?それに、薫には立派な彼氏がいるもんな〜』
ニヤニヤ笑いながらそう言うナツメに若干イラついた私。