ナツメくんの人気者理論【完】
『あはは、ないない、私の彼氏はナツメの一億倍カッコいいし!』
クスクス笑いながら私はそう言い放つ。
『うっせ!惚気んな!!』
『…そ、そうなんだぁ…てか、薫ちゃん彼氏いたんだね!みんな、薫ちゃんのそういう噂とか聞かないからどうなのかなって話てたんだよ?』
明らかにホッとした様子の彩香。
ふ〜ん、彩香がねぇ…
彩香のことは嫌いじゃない…けど…なんていうか、あまり好きにはなれないタイプというべきだろうか?
ま、とにかく、私はあまり彩香のことが好きにはなれなかったのだ。