ナツメくんの人気者理論【完】
『ナツメくん!!今の話本当なの…?』
すると、後ろから今にも泣きそうな彩香の声が聞こえてきた。
あちゃ、やりすぎたかな…
さすがに罪悪感を感じる私。
『まぁ…な…』
照れたようにそう言うナツメに彩香は何かを悟ったのだろう。
『そっか…』
それだけ言うと、静かに教室を出ていき、以後、ナツメに付きまとうこともなくなったのだった。
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『とまぁ…だいたいはこんな感じかな?』
薫ちゃんはポリポリと頭を掻きながら『えへっ』とかわいらしく笑う。
私はというと、ポカンとした表情を浮かべていた。
薫ちゃん…ある意味スゴい…