ナツメくんの人気者理論【完】
何であの時、自分の気持ちをつたえなかったのかって…。
伝えたからって、何かかわるわけじゃないかもしれないけど…私の気持ちは綾人くんに知っておいてほしかった。
そして、
同窓会があった翌日。
『…綾人くんのことずっと…ずっと好きだった』
告白したんだ。
『…オレ』
…わかってる、返事はわかってるから…
『…わかってるよ、綾人くんが里緒ちゃんのこと大事にしてるってこと……でも、これは、私なりのけじめだからさ、綾人くんを諦める……私も新しい恋見つけるから!!』
そう言って私は微笑んだ。
…ねぇ、綾人くん、私は今ちゃんと笑えていますか?
あなたの前では、涙を見せたくないから…。