ナツメくんの人気者理論【完】
『彩香?』
声のしたほうを振り向くと、笑顔で手を振る彩香の姿。
ふと、里緒じゃなくて残念と考えてしまうオレがいる。
…バカだな…オレ
『何?どうかした?』
『あのね…綾人くん、私、私は…』
彩香はなぜか言いにくそうに口ごもっている。
『す、好きなの!ずっと…中学の時から…同じクラスになってから綾人くんのこと見てたの!』
…は?彩香がオレを好き?
オレは、ポカンとした表情で固まってしまった。