ナツメくんの人気者理論【完】


里緒を抱きしめながら



『てか、どうなったらオレが彩香を好きだって勘違いできんだよ?』



そう聞いたオレ。









『…だって、彩香ちゃんとすごく仲良さそうだったし、私と一緒にいるより彩香ちゃんと一緒なほうがナツメくん嬉しそうだったんだもん…』




里緒は少し寂しそうな表情を浮かべながらそんなことを言う。




…本当に…かわいいこと言ってくれるよな…






『バカだな〜、里緒は……てか、オレがどんだけ里緒のこと大事にしてるか全然わかってないな…』



オレがそうポソリと呟くと、





『え?何か言った?』




首をこてんと傾けながらオレにそう尋ねる里緒。





『いや?何もない…』




そんな里緒にオレの顔は赤くなる。



そして、はぁ〜と、ため息をついた。




不思議そうにオレを見つめる里緒の姿が愛しくて。










『ふっ、里緒…大好きだ』




気付けば、そんな言葉が漏れていた。





『へ!??』





瞬時に顔を染める仕草もかわいすぎ。






オレは、里緒にキスをした。




突然の出来事に真っ赤になる里緒にオレはニヤリと微笑んだ。





一生、離してやんねーよ?





そう心に決めながら。




*END*


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