ナツメくんの人気者理論【完】
『私に…さわらないでよ』
そう言い残すと、私は、足早に教室を出た。
―――…
『はぁ〜…何で私には男子しか話し掛けてこないの…』
私は、大きなため息をついた。
私は、朝比奈 里緒。
高校2年生。
…最近…ていうか…昔からの悩みは、女友達が全くできないこと。
その理由は……私の容姿に関係している。
フワフワの肩までのセミロング。
ぱっちりとした大きな目。
そして、スラッとした長い手足
まぁ、自分で言うのもなんだが、世間一般でいう“美少女”という部類に入っているのだろう。