ナツメくんの人気者理論【完】



『どうかした?』私がナツメくんにそう聞こうとした時。




『ナ、ナツメ!そろそろ授業始まるぞ??』


『そうそう、席についとけって』



さっき私に挨拶をしてくれたナツメくんの友達二人組が慌ててナツメくんにそう言っている姿が目に入った。




『ほ、ほら、朝比奈ちゃんも席つきなよ?』



『う、うん』



ナツメくんの友達に促され私もおとなしく席に着く。




ちらりと、隣を見ると、



なぜか、ナツメくんが、机に突っ伏して落ち込んでいた。



…どうしたの?






少し寂しそうなナツメくんの表情に私は、胸がギューッとなるのを感じた。





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