ナツメくんの人気者理論【完】


『はぁ…』



と、軽いため息をつく私。




そんな私に気付いているのか…いないのか、いまいちわからないナツメくんは、すでに放課後だというのに未だ、机に突っ伏した状態で動く気配すらなかった。




『あれ?ナツメ…まだいたんだ?』


呆れたような、楽しそうな…そんなテンションで薫ちゃんは、ナツメくんに話し掛けている。




『…うっせ』



ポツリとナツメくんの声が聞こえた。




…私とは、全然話してくれないのに…。




なぜだか、ズキン と、胸が痛んだ。




< 40 / 201 >

この作品をシェア

pagetop