ナツメくんの人気者理論【完】
『はぁ…』
と、軽いため息をつく私。
そんな私に気付いているのか…いないのか、いまいちわからないナツメくんは、すでに放課後だというのに未だ、机に突っ伏した状態で動く気配すらなかった。
『あれ?ナツメ…まだいたんだ?』
呆れたような、楽しそうな…そんなテンションで薫ちゃんは、ナツメくんに話し掛けている。
『…うっせ』
ポツリとナツメくんの声が聞こえた。
…私とは、全然話してくれないのに…。
なぜだか、ズキン と、胸が痛んだ。