ナツメくんの人気者理論【完】


…さっきのは…何…?



未だにズキズキと痛む胸をおさえながら私は、ナツメくんを見た。



すると、私の後ろから呆れたような薫ちゃんの声が聞こえてきた。



『ったく…本当に素直じゃないんだからさ〜』



そう言いながら薫ちゃんは、私の手をつかむ。



そして、



『じゃあ、里緒連れていくからね……あっ、ナツメ…早くしないと…とられちゃうかもよ?』



ニコリと、かわいらしい笑顔を浮かべた。



…何を?



薫ちゃんの言葉に首をかしげつつ、私は、教室を後にした。







< 41 / 201 >

この作品をシェア

pagetop