ナツメくんの人気者理論【完】
『今度、紹介してあげるよ!ひとまず、家に入って、こっちだから』
『お、おじゃまします!』
薫ちゃんに腕を引っ張られながら、私は、家へと足を進めた。
『ここが、私の部屋』
かわいい!
その部屋は、白とピンクで統一されていて、とってもかわいい。
『うわ〜かわいいね』
『ふふ、ありがとう。』
薫ちゃんは、そう言うと、私に座るように促してくれた。
『で、本題に入るわね!!』
私が座ったのを見計らって薫ちゃんが声をかけてくる。
『…本題…?』
『そう!里緒ちゃんは、好きな人いないの?』
!!
突然の薫ちゃんの言葉に私は、驚きを隠せなかった。
『い、いないよ…薫ちゃん、ナツメくんから聞いてるかもしれないけど…私、男の子苦手だし…実は、まだ付き合ったこともなくて』
『え??里緒ちゃんが!?あんなにモテモテなのに?』
『モテモテじゃないよ…それに私、男の子と付き合うより、今は、女の子の友達欲しかったんだ……だから、薫ちゃんと話せて嬉しかった。』
そう言って、ちらりと薫ちゃんを見る。
『…かわいい!!もう、里緒ちゃん!天然なのね!』
『て、天然…?』
薫ちゃんのその言葉に、私は、首をかしげた。