ナツメくんの人気者理論【完】
『か、薫ちゃん?どうしたの?』
嬉しくて思わず声が上ずる。
…けど…そんな私に薫ちゃんは、とんでもない一言を言い放った。
『私、用事できたから行けなくなっちゃって…本当にゴメン…だから…今日は、ナツメと‘2人’で楽しんできて!』
え…?
唖然とした私にお構い無く
『じゃあ、また今度遊ぼうね〜!』
薫ちゃんは、そう言い残すと……電話を切ってしまった。
ツーツー
『な、何で…?』
携帯を見つめて呆然とする私。
そんな私を見兼ねたようにナツメくんは、怪訝そうな表情を浮かべていた。