ナツメくんの人気者理論【完】
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その日の放課後。
私と薫ちゃんは、さっそく町に出てナツメくんのためのプレゼントを探していた。
『ね…ナツメくんって何か欲しいものないのかな?』
私は横を歩く薫ちゃんをちらりと見ながらそう聞いた。
『ん?里緒じゃない?』
そう言ってニコリと笑う薫ちゃんに私は、呆れて声もでない。
…はぁ〜薫ちゃん、最近意味わからなさすぎなんですが。
『ナツメは、何でも喜ぶと思うけど?里緒があげたいものを選びなよ』
『う〜ん…あげたいもの…』
そう言いながら、キョロキョロと辺りの店を見回してみる私。