ナツメくんの人気者理論【完】


その瞬間、



川田くん、山岡くんの2人は、真っ赤になっていく。



…どうしたの?



きょとんと首を傾げる私にやれやれと首を横にふる薫ちゃん。



『はぁ〜里緒も罪づくりな女だよ…』



…意味わからない




薫ちゃんの言葉の意味を考えていた私の後ろで…。






『お待たせ…って、朝比奈さん、何で立ちっぱなし…?』




いつの間にか、ナツメくんが私の分のジュースを持ってきてドアの前に立っていた。




『あ〜ナツメ〜?里緒がまた2人男をとりこにしてしまってね…』



『ちょ、薫ちゃん…何言いだすのよ!?』



『ふ〜ん?』



ナツメくんが未だに顔を伏せている川田くんと山岡くんに目を向けた。




『ち、違うから!ナツメ』


『そ、そうそう、だから怒んなよ?』



『ん?別に徹にも知宏にも怒ってね〜けど?』



そう言って、2人に微笑みかけるナツメくんは心なしか目が笑っていなかった。





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