女王のココロを奪うkiss(休載)
大事件
無言で見つめ合う、二人。
言葉なんて、思い浮かばないし。
大体、なんで、いきなり?
あたしたちは幼馴染みでしょう……?
窓からは朝日がサンサンと部屋を照らしている。
え?朝日?
「あんた、なんで、家に……!」
そう、まずそこ!
なんで同じベッドに入って来てんの?
家近いんだから帰ればいいじゃん!
「レンの親には、看病っついといた。今更家に泊まるくらいどうも思わないだろ、仲良しの幼馴染みなんだからな」
にこ
そう言って猫かぶりの笑みを見せた祐斗。
マジ殴ってやろうかこのクソエセ紳士が。
「殴ろうとしたところで俺には敵わないんだから黙って寝てろ」
「……チッ、これだから幼馴染は……」
考えてることが筒抜けらしい。
ところで何か重大なことを忘れてはいないだろうか?
「……。あれ?」
「あ?」
「……アンタさっきあたしになんかした?」
そう、それだ。
寝起きで頭混乱してたけど、さっきコイツ――
「なにって、キス」
――そう、いきなりキスしやがったんだ。