女王のココロを奪うkiss(休載)
お前絶対痛いところどこもないだろ。
ふかふかのベッドで寝やがって。
「かれんったらまた制服しわくちゃにしちゃってまったく……」
「すみません、脱がせるわけにもいかなかったので」
「ああ、いいのよ祐斗くんは。全部かれんの自業自得だから」
……この男この一連の流れを見越してあたしを制服のままにしてたんじゃないだろうか、と思うほどの流れだ。
よく疑いの一つもされないな。
うちの親も信頼し過ぎ、こいつさっきあたしにチューしてきたんだからね?
とは思うけど相手が祐斗なら何を言っても信じてもらえないのはわかってるから言わない。
「とりあえず祐斗くん、朝ごはん食べに降りてらっしゃい。かれんは制服アイロンかけるから、着替えてらっしゃい」
「あーい」
「すみません、ごちそうになります」
そう言うと、部屋を出て階段を降りて行った。
「先に食ってるから。バカレン」
「……」
そう言った祐斗も部屋から出て行った。
バカと名前を混ぜるな。
「……なんでBってわかったんだアイツ」
残念な胸に目を落としてから、あたしは着替えた。