女王のココロを奪うkiss(休載)


「じゃ、ちょっとそこで待ってろ」



気付くと家から数十メートル離れた祐斗の家の前に来ていた。

学校に行くとき通る道にあるから仕方がない。



「待たないし」

「祐樹まだ学校の時間じゃあないなぁ……」

「ちょっとだけなら上がってってもいいけど」

「じゃあ来い。俺着替えてくる」



祐樹というのは祐斗の弟だ。

しかもまだ小学4年?だったかな?

すっげー可愛い。

祐斗と違ってマジ可愛い。



上がってリビングに行くと、その目的物はすぐに見つかった。



「あ、れんちゃん!」

「ゆーき!!!」



ランドセルを今まさに背負おうとしている祐樹を発見!

抱き付いて頬ずりをしてしまう。

あぁ、なんてかわうい奴。



「れんちゃん、今日は兄ちゃんと学校一緒に行くの?」

「えー知らないあんなのー♪」

「でも昨日兄ちゃん、れんちゃん家にお泊りしたんでしょ?仲良しなんだよね!」

「……」



なんで知ってんの……と思ったところで、理由はわかってる。

祐斗が家に泊まるように、祐樹も家によく泊りに来るからだ。

その逆であたしも祐樹目的でこの家に泊まるときもある。
< 19 / 86 >

この作品をシェア

pagetop