女王のココロを奪うkiss(休載)
「じゃ、ちょっとそこで待ってろ」
気付くと家から数十メートル離れた祐斗の家の前に来ていた。
学校に行くとき通る道にあるから仕方がない。
「待たないし」
「祐樹まだ学校の時間じゃあないなぁ……」
「ちょっとだけなら上がってってもいいけど」
「じゃあ来い。俺着替えてくる」
祐樹というのは祐斗の弟だ。
しかもまだ小学4年?だったかな?
すっげー可愛い。
祐斗と違ってマジ可愛い。
上がってリビングに行くと、その目的物はすぐに見つかった。
「あ、れんちゃん!」
「ゆーき!!!」
ランドセルを今まさに背負おうとしている祐樹を発見!
抱き付いて頬ずりをしてしまう。
あぁ、なんてかわうい奴。
「れんちゃん、今日は兄ちゃんと学校一緒に行くの?」
「えー知らないあんなのー♪」
「でも昨日兄ちゃん、れんちゃん家にお泊りしたんでしょ?仲良しなんだよね!」
「……」
なんで知ってんの……と思ったところで、理由はわかってる。
祐斗が家に泊まるように、祐樹も家によく泊りに来るからだ。
その逆であたしも祐樹目的でこの家に泊まるときもある。